ハセツネ2018に向けての試走(スタート地点~鞘口峠の約38Km)

 
 
ハセツネ2017のリタイアは悔しくて、練習したくない時や、練習で追い込めない時は、
ハセツネでリベンジするんだろ?そんなんでやれんのかよ?と自分を鼓舞していたのだが、富士登山競走が自分の中で占める比率が高くなりすぎてしまい、ハセツネのことは段々忘れて行った。
 
そして2018年の富士登山競走は完走ならず。翌日から猛練習を積もうと決めた筈なのに、完走できていないくせに、何だか満足してしまって8月は全然練習に身が入らない。えーい、ハセツネをねじ伏せるんじゃねーのかよ!と強引に喝を入れるも、
まぁ完走すりゃいいんじゃねーの、完走だけなら制限時間24時間もあるんだから全然OKっしょ、12時間?バカ言うんじゃぁないよ、ムリに決まってんだろ、それにほら、11月につくばマラソンでいいタイム出したいし、ハセツネ頑張ると疲れちゃうからさ、などと去年と全く同じ思考に入り始める始末。
 
休日には、36℃なんて走っていい気温じゃないだろ!やめようYO!と全力で嫌がるワガママボディを無理やり家から引きずり出して、「山の中6時間は走るんだ。30Kmくらいは走れ、オラ行け行け!」と水と食料を背負って箱根に向うも、わずか2.5Kmで歩き出し3Kmで引き返してしまう。暑いし重いし…。こんなことしないでも楽しく生きてる人沢山いるのに、何だって俺は夜中に70Kmも走るような選択しなきゃならんのだ…ってブツブツ言いながら3Km歩いて帰った。8月の走行距離150Km。ジョグばっかりで中身のある練習ゼロ。
 
そんなこんなで迎えた9/1(土)ハセツネ試走に行ってきました。
いつも試走は一人だけど、今年のハセツネ出場予定のKさんと一緒。
Kさんはフルマラソンが俺より20分以上速く、70Km超のトレランレースも2回完走している。走歴2年でこの領域。凄い。完全に格上なのだが、ハセツネは初めてで普段山には全く行かないらしいので、何故か俺が先輩ヅラでアドバイスしたりする。俺も完走したことないのに…。
 
武蔵五日市駅7:00集合。ザックリ考えた行動予定は以下の通り。
7:15 スタート
8:30 入山峠
9:30 市道山分岐
10:20 醍醐丸
11:45 第一関門の浅間峠(4h30で到着予定)
16:00 鞘口峠(浅間峠~鞘口峠の時間が大雑把なのは初めてでよく分かってないから)
16:45 都民の森からバスに乗って武蔵五日市駅
結果的には、ほぼこの通りに行動して無事に武蔵五日市駅に帰ってきたけど想定外がいくつかあった。
 
想定外①
水が全然足りない。去年3Lで足りなかったので、3.5L持っていった。
けど暑くてもの凄い勢いで減っていく。第一関門まで飲むのを我慢しまくったけど、
それでも2.5Lも飲んでしまった。途中でコースから逸れて水汲みに行って、ここで好きなだけ1Lくらい飲みまくって、更に3L積んでコース復帰しました。最終的に5L飲んだ。本番ではまだエイドまでも到着してないのにどうすんだこれ?
(ちなみに本番では、この水場で水汲んだら失格です。なんて意地の悪いレースなんざましょ)
 
想定外②
疲れた。富士山で鍛えてきたのでもっと楽に登れるかと思ったけど、やはり人間そう簡単に強くなれませんね。去年、たった10Kmでダウンしてたことを悔しく思っていたけど、このコースは10Kmで辛いや。
今日は半分しか走ってないけど、最後はクタクタだった。走り終えてバス停に向かう途中の階段でコケたら腹筋が攣って悶絶した。さぁどうしましょ。
 
 
Kさんは多分そんなに疲れてなかったんだろうけど、合わせてくれて、「キツいなぁ辛いなぁ、これ本番どうしよう?」って言い合いながら進んだ。
もう12時間切りとかチャンチャラおかしくて、15時間とかも全くイメージつかず、水を沢山持ってのんびり進んで18時間が俺の実力値だろう、それ以上速く進んだらまたリタイアだな、なんて思った。この試走より本番でマシなのは気温が下がることだけで、
本番では渋滞・ライト/防寒具で荷物は更に重い・夜間走行で走りにくい、ってことを考えると、とてもタイムを目指して走ろうなんていうテンションにはなれなかった。
 
 
武蔵五日市に戻り、温泉に入ってKさんと別れ、車で家に帰った。でも家に帰る途中で、またまたまたまた「俺は本当にこれでいいのだろうか?」と考え込んでしまった。多分18時間かければ完走することはできる。でもそんな中途半端なことする為に練習したり試走したりしてる訳ではないのではなかろうか?12時間はさすがに無理だが、去年のイメージの15時間より遅くゴールしてリベンジ認定するのは違うだろう。あと1ヶ月しかないけど、やっぱり15時間は狙ってみよう。今日の試走より速く走って更にもう一度同じ距離を進まなければならないけれど、チャレンジだけはしてみよう、と思った。走力は急には上がらないけど、長い距離に慣れたり補給や装備を見直したり、まだ出来ることはある筈。ハセツネ以外では使わないし高いし爺くさいしと敬遠していたポールも買おう、適当に家にあるジェルやコンビニ調達の補給食を持っていかないで、重量・カロリー・補給タイミングを丁寧に計画しよう、と思った。
 
翌朝早速、Black Diamondのポールと、以前から気になっていた補給食のエネモチをポチり、雨の中走りに出かけた。疲れてはいたけど、嫌々走ってたこの1ヶ月とは違って締まった走りになっているのを感じた。やっぱり人間は気持ちで生きてるんだなぁと思う。達成したい目標を見つけて、それに向かって努力したいと心から思えれば、生活にも張りが出てくる。どんな結果になるか分からないけど、また富士登山競走のようにやれることをやってみよう!と思えた。